製造業の多能工化を推進する3つのステップと成功企業の特徴とは

多能工化(マルチスキル化)とは、組織内で働き手一人ひとりが複数の業務に対応できるよう、教育・訓練を行うことを意味しています。製造業が多能工化を推進するにあたり、多くの企業が直面する課題にはどのようなものがあるのでしょうか。よくある課題を解決するためのステップに加えて、多能工化に成功している企業の特徴をご紹介します。

多能工化の推進が必要とされる製造業の現状

多能工化が求められる背景には、現在の日本社会で急速に進んでいる、人口減少や高齢化の影響による労働人口の減少があります。多くの産業において、今後の働き手をどのように確保していくかが課題となっており、製造業も例外ではありません。

さらに製造業では、多品種少量生産を実現できる柔軟な生産体制が求められるようになっています。日本経済が躍進を遂げた高度経済成長期以降、長らく少品種多量生産が主流でしたが、消費者のニーズは年々、多様化・細分化しています。こうした変化に伴い、従業員一人が単一の仕事を行う「単能工」から脱却した、多能工化(マルチスキル化)の推進が重要視されているのです。

多能工化推進における、よくある課題

ただ、多能工化の必要性および重要性は十分に理解できていても、実際に社内で多能工の育成を進めるにはさまざまなハードルがあります。人材育成の課題に直面し、お困りの担当者の方も大勢いることでしょう。よくある課題としては、以下のようなケースが挙げられます。

1)どの従業員にどのスキルを身に付けてもらうか、適切なスキルの選定ができない

経営・マネジメント側の課題として挙げられるのは、どの従業員にどのスキルを身につけてもらうことが適切なのか、その選定が難しいこと。また複数の仕事を兼任する従業員が増えることで、どのように現場の統制を取るか、評価基準をどう変更するか、個人のキャリアにどう配慮するかなど、検討しなければならない新たな課題も生まれます。

2)スキルアップ、人材育成がなかなか進まない

大前提として、個々人のスキルアップや人材育成は労力と時間がかかるものです。加えて、評価基準などがきちんと整備されていない中でマルチスキル化を実践しようとすると、働き手側のモチベーション低下がおきやすく、従業員の離反にもつながりかねません。

多能工化を推進する3つのステップ

さまざまな課題やハードルはあるものの、製造業は今後、多能工化を積極的に進めていかなければ、企業としての競争力が落ちてしまうことは明白です。それぞれの課題を、どのようにクリアしていけばよいのでしょうか。

1)自社にとって、より重要なスキルの選定をする

適切なスキルの選定を行うためには、自社にとってどのスキルが重要なのかを棚卸し、優先順位を明確にすることが先決です。優先スキルを洗い出す際は、現在の状況だけではなく、中長期的な経営計画・事業計画と照らし合わせて行うことが重要です。数年先を見据えたうえで、自社にとってどんなスキルを保持した人材が必要となるかを把握することが、多能工化を着実に進める一歩となります。

2)それぞれのスキルについて、評価基準を明確にする

何をもって「スキルが身についた」と判断するのか、評価基準を明確にすることも非常に重要です。誰がどの程度の頻度で評価を行うのか、どんな基準に基づいて評価を行うのか、その客観性はどのように担保するのかなど、評価される側の従業員が納得してスキルアップに取り組める環境を整えていきます。

2)常に現状把握ができる仕組みを作り、計画的な人材育成を行う

自社にとって育成が必要となる優先スキルと、評価基準を明確にした後は、計画的な人材育成を継続的に行っていく必要があります。その中で最も重要なのは、きちんと計画に沿った育成が進んでいるかどうか、常に現状と進捗状況を経営・マネジメント側が把握できるようにしておくこと。システムなどを利用し、人材育成がどの段階まで進んでいるかを可視化できる仕組みを構築しておきたいところです。

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多能工化推進に成功している企業の特徴

当社が支援してきた中で、多能工化を着実に進めている企業には、次のような特徴があります。

1)経営側の強い意志とリーダーシップがある

多能工化を推進するための仕組みを整えるには、時間も労力もコストも多くかかります。また従来とは異なる新たな取り組みを組織全体で行う必要があるため、何よりも経営側の強い意志と、折れないリーダシップが求められます。現状の課題と向き合い、仕組みが自走するまで粘り強く進めることが、多能工化を実現する何よりの近道になるでしょう。

2)現場を巻き込み、合意を得ながら進めている

多能工化の推進は、企業側だけではなく、働き手側にも大きな影響をもたらします。仕事内容はもちろん、評価やキャリアパスにも大きく関わってくるためです。従業員からの合意を得て、協力体制を作ることができないと、本当の意味での仕組み作りは進みません。現場の課題やニーズを捉え、対話を重ねて環境を整えていくことが重要です。

3)現状を可視化できるシステムやプラットフォームを活用している

育成計画を着実に進行していくうえでボトルネックになりがちなのは、データ集計の手間など、管理の煩雑さです。システムやプラットフォームを利用し、常に最新の情報が可視化でき、誰もが必要な情報にすぐアクセスできる状態を構築しておくことができれば、現場での運用が継続的に実施できるようになります。

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多能工化推進について、SKILL NOTEがお手伝いできること

「SKILL NOTE」は、従業員の資格やスキルについて、システム上で一元管理ができるクラウドサービスです。製造業のお客様にも多数導入いただいており、人材育成の課題解決を広くお手伝いしてきました。

多能工化の推進についても、重要なスキルの選定や計画的な人材育成のための実行管理、ISOに関わる作業の簡略化などを含め、本社機能と現場の運用がスムーズに連携できる仕組みを構築することが可能です。

何よりもお客様の事業にかける熱量を受け止め、これまでの経験と実績を活かして、多能工化をはじめとする課題解決をサポートいたします。お困りの企業のみなさま、ぜひ一度ご相談ください。

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